「ピラティス」とよく間違われやすい「ヨガ」ですが、両者の違いについてまとめました。

ぜひご参考ください。

ピラティスの歴史と特徴

 ピラティスは第一次世界大戦下のイギリスで、捕虜として収容されていたドイツ人のジョセフ・ピラティスが、収容所の負傷兵達に対して、日常生活に復帰ためのエクササイズをしたのが始まりのようです。負傷兵が寝たままでも運動できるように、ベッドにバネやレザー紐を取り付けて改良した物が、現在のマシンピラティスの原型になっています。

 戦後ピラティス氏はアメリカに渡り、ニューヨークで自らスタジオを立ち上げ、そこに、ダンサー達が「怪我の改善に効果的」という評判を呼んで姿勢改善や健康維持のためのエクササイズとして認知されていきました。

 ピラティスのエクササイズはとてもシンプルで、頭・肩甲帯・骨盤・足部の位置を整えながら運動していきます。

正しい位置で関節を動かす事で、怪我の回復から、パフォーマンスアップまで適応となるのが特徴です。

 現代社会に多い猫背・スマホ首、反り腰など、重力で潰れた姿勢を正しい姿勢に自力で戻しながら運動するのが困難な場合もあるため、当スタジオではマシンも使用しながらエクササイズを行っていきます。マシンを使用すると、自然と深層筋(インナーマッスル)を使って運動する事ができ姿勢改善と動作獲得につながります。また、ピラティスでは、運動と呼吸を連動させる事も大切にしています。適切な呼吸と運動で姿勢が安定し、運動学習とともに自律神経の調整にもつながります。

 マットピラティスとマシンピラティスの特徴は、バネの負荷が運動のサポートにも負荷にもなるため、運動初心者さんからプロアスリートまで幅広く対応できる事です。

 注意点は、就寝前の運動は交感神経優位になるので、行わない方がいいと言われていますが、就寝前におすすめの、ゆったりとした運動もあります。

ヨガの歴史と特徴

 ヨガの源流は、紀元前3世紀のインドで体系が整えられ、瞑想によって自分と向き合い自信を高めていくためのエクササイズとされています。そこには、「八支則」と呼ばれる8つのステップがあり、8ステップの第3ステップの「姿勢法」が現在のヨガにつながっています。

瞑想のためのポーズをとる(アーサナ)によって自分と向き合い、自身でメンタルを整える事ができるのが特徴です。上下左右に身体を動かす事で、筋肉や関節の柔軟性を向上させるだけでなく、片足立ちのアーサナも多いのでバランス能力も鍛えられます。また、アーサナを連続で行う事で筋持久力の向上も期待できます。

ピラティスとヨガで大きな違い

ピラティスはリハビリの観点から生まれたエクササイズで、ヨガは宗教的な考えから生まれたエクササイズであるという事です。

二つに共通する項目

  • どちらも1回やっただけでは、変化はみられません。症状や目的によって効果を実感するには、ウエイトトレーニングと同様3ヶ月ほど継続して行う事をお勧めします。
  • お腹をスッキリ凹ませたい方、スポーツのパフォーマンスを上げたい方、からだの硬さを改善したい方におすすめ
  • ベストタイムは夕方(夕方は1日のうちで体温が最も高く身体が動きやすい状態)
  • 早朝は椎間板の水分量が多いのでヘルニアのリスクが上がるので注意する
  • 食後は胃を圧迫するので控える(食後2~3時間程度空けてから行う)
  • ピラティスとヨガのどちらが優れているかではなく、目的や症状によってどちらも効果的なエクササイズです。

ピラティス&ヨガのスタジオもありますし、自分もヨガには興味があります。当スタジオでもヨガのポーズを安定させるためにピラティスしに来られるお客様もいらっしゃいます。